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タダ読みたくて

自作小説「神泊村」を連載しているブログです

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蛇神-喜右ヱ門編 14

 開け放たれた戸の前に、喜右ヱ門は走り出た。
 寒々とした板張りの屋内が見えた。
 その中程に光希が倒れていた。胸元を掴み上げられている。
 掴み上げているのは、識峰。光希はしがみつくような格好をしていた。

 白と赤。

 雪明りが差し込んでいるとは言え、室内は暗い。
 まずはっきりと薄暗い中に、大きく捲れた袴の裾から延び出た白く細い足と、赤く刷いたような跡が見えた。
 それを見たのは一瞬で、識峰は光希を離して翻り、東の奥へと向った。

 喜右ヱ門は、ぺたんとその場に座り込んだ。
 識峰のもう片方の腕は、光希の袴の裾から下半身の中央へと届いているように見えた。

 すっ、と白い物が、視界の端に現れた。
 遣り込められた戸に縋るようにして出てきた。
「……光……希、様……」

 光希は喜右ヱ門の声など聞こえないかのように、よろよろとして脇を通り過ぎ、欄干に覆い被さるようにして上体を倒した。
 ぐらり、と傾ぐ。
 欄干の高さは膝くらいだ。

 どさり

 ……え?あっ。
 落ちる音で漸く喜右ヱ門は、頭から光希が落下した事に気付き、慌てて欄干に取り付いた。
「光希様っ?」
 素っ頓狂な声で呼ばわると同時、背後から、嬌声とも吐息ともとれる、耳馴染んだ声が聞こえてきた。
 喜右ヱ門は後ろを断ち切るが如く、欄干の下へと身を躍らせた。

 聖域とさえ位置付けていた喜右ヱ門。位置付けを光希自身に覆されても、すぐにはそうとは気付かず、更には“尚それでも“とまで達っするとは、思っていなかった。
 未だ、この時は……。


 | 目次 | 

別窓 | 第4章 告白→6 蛇神-喜右衛門 | コメント:3 | トラックバック:0
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この記事のコメント

■kazuさんへ
きゃふん……。小さな悲鳴がめっさ可愛い……。めっさ萌えーーーーーっ!!(←すいません。壊れてます)
白と赤の対比、思い起こしてくれてありがとうですv
余りに繰り返しすぎて管理人、
「白と赤、そう言えばワインだな……」などと、おまけ文句を付けたし、
タイマー投稿予約時に消したという、エピソードがあったりします(笑)

識峰の気持ちは管理人、あまり把握していないので、
突撃インタビューしてみましょう☆
c.p :神事の後、後悔しましたか?
識峰:しない訳がない。
c.p :……偉そうですね。何だか。
識峰:手紙のやり取りだけで、顔を合わせていない。
c.p :……そうでしたっけ?
   ぉおうっ。睨まれたので、ここでインタビュー終わります(汗)

識峰よりも光希!のエモンv
これから微妙に変化してゆくずら!
今度のコメ辺は週末になりそうですけれど、
ばっちり見届けてやっておくれでがんす(^^♪


■楓さんへ
Kazuさんと楓さんが目の前に居るようで楽しいずら♪
うふふw今回の神様は、あの時と違うのですが、
泊まった神様のいつもと違う様子に、再び光希、生贄にされちゃいました。
ぬはははははははははv(←壊れ気味?(笑)

楓さんのご推察通りに、姥様、一計を図りましたv
エモン、振り切ったけれど、識峰の振りきり!
精神的抵抗の、まさしく、必死の現れあれと、
書いてて、伝わるかなどうかな?と思っていた箇所でしたので、
読み取ってくれて嬉しいです~vうふwやっちゃった後でした(笑)
詳しい事は光希編に載せますね♪

管理人が走りすぎたようで、最後の三行、
分かりづらかったようで。すみません!!!!(><)
聖域とは光希の事で、神泊処じゃないんです。次第に本当にラブになってゆく~と、
ただ単に書きたかった処で。未熟ものです……。
後で訂正掛けたい……っ。(>д<)
いただいた「あれは光希ではなかったと思い込む」というコメが、
光希自身を、エモンは見ていなかったのだと、
そうだったのかっと、霧が晴れたような思いですv

物語の中で謎が多すぎますね。(^^;ゞ
どこへ向かうのやら(苦笑)

火曜日でヘバっている私、コメ辺、今度は週末になりそうです……(TT)
エモン、えらいこっちゃの前の逃げ?(←誰も訊いてない)笑
悲鳴を期待してます(^^v(←コラコラ)
2007-04-17 Tue 23:47 | URL | c.p #-[ 内容変更]
だめずらぁぁぁああっ!!!←ぉぃ(汗
光希君の袴の裾から手が中央に・・・・ニヒヒヒヒ←きもぃ
やっちゃった。
やっちゃったね、識峰様。
心で泣いてももぅ遅い。
もうしないと言ったくせにしちゃった。。。
たとえ、それが意に反していたとしても。。。まさか、あの時と同じ神が降りていたのではありますまいな?そしてそれを察していた姥様は黙って光希を差し出した。
最後の最後、
やっと光希君を振り切り、女性達の方へと意識を向けることが出来たのは、もしかしたら識峰様の必死の抵抗だったのかも知れないですね。でもやっちゃった☆←嬉しそう?笑
最後の三行、意味深ですが・・・
聖域と考えていた神泊処を、男同士で致すという行為によって、よりにもよってずっと護りたいと誓った光希君に汚された。しかしそれを信じようとせず、あれは光希君ではなかったと思いこみ、ついにそう信じるに至るようになろうとは、まだこの時思いもしなかった・・・ということでしょうか?
間違っていたらすみません。汗 エモンの心境、ここに極まれり、ですね。
2007-04-17 Tue 19:53 | URL | 楓 #u2lyCPR2[ 内容変更]
きゃふん・・・・
白と赤の対比。
雪の白と椿・血の赤。椿童子の時の対比を思い出しました。
識峰様・・・嘆くだろうな・・。
でも雪明りのみで薄暗い室内。はっきりくっきり見えなくてよかった。
いえ、声も聞いちゃったし。袴の裾からぁぁぁの手も見ちゃったけど(笑
そんな光希くんをはなし、女子たちの方に意識を向けた神様・・・識峰様。
そんな状況を断ち切るかのごとく、欄干の下へ・・・光希くんのそばへよるエモンくん。
目が離せないっす・・・・。
最後の言葉。
未だ、この時は……。
くぅぅっ。あとひくずら!!
たのしみにまってるずら!!!
2007-04-17 Tue 17:47 | URL | kazu osino #7av6LuR2[ 内容変更]
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