神が泊まる村

蓋を開けたのは誰?  陰(いん)の闇が溢れた。 長編小説連載中。

雪椿 3

「一郎はっ?」
 雪面を見回しながら私は、一郎と先程まで話していた冬季の元に駆け寄った。
「帰った」
「どうして?何処に?」
 簡潔な冬季の応えに驚きつつ、胸の奥底から不安が迫り上がってきた。
 宿泊所にか。それとも……。
 踵を返して駆けだそうとしたところ、腕を掴まれて引き戻された。
「駄目、か?私では」
「何……?」
「私では一郎の代わりにならないかと、訊いている」
「冬……季?」
 息苦しさを感じ、いつの間にか彼の腕の中に納まってしまっている事に気付いた。
 こんな時に何を。
 気持ちと裏腹に、伝わる冬季の体温に体の力が抜けてゆく。
ではあるが、一郎を早く追いたい焦りはあった。
「離……してくれ」
 返事はなかった。
 その代わり、顎を取られたかと思うと、目の前に冬季の顔だろう静かな光が降りてきた。
「……あっ」
 口を塞がれた。
後方へと私を物凄い力でそれは引っ張り、後頭部が何か堅い物にぶつかった。
「ストーップ。ストップだ」
 私の口を塞ぎ、もう片方の手で冬季の額を押し返しているのは、一郎だ。
「帰ったのではなかったのかっ?」
 彼の手を外しながら、後ろを向いて叫ぶように言った。
椿の木の後ろに隠れてただけだと、一郎は笑って言った。
「帰ったと思ったから、ラブ・シーンを始めたのか?」
「なっ、違う!」
「違う様には見えなかったがなぁ?」
「違うっ。違うっ」
 混乱する頭を私は振った。
 訳が分らなかった。

「……もしかして私は」
「何だ?」
「男が……好きなのか?」
「ぶっ」
 一郎が噴出した。
「笑い事ではないっ」
 私は顔を熱くしながらも怒鳴り返した。
 全く抵抗をしなかったのは事実。それだけでなく、冬季の行為に、一郎が止めなければ応えていただろう事は、想像出来た。その、容易く想像出来る己に恐怖する。冬季とそうなりたい願望がある訳ではないから。
「喜右ヱ門の時と同じだ」
「ふーん」
「私は抵抗しなかった」
「ふぅ〜ん?」
 ぅわぁっ、という魂消た声が私の口から出た。
「お前っ、今っ?舌でっ」
 耳の穴の中に残る熱と湿り気を追い出そうと、掌で無闇にこすった。
「ほら、違う」
「違わないだろうっ。何が違うっ。馬鹿か、お前はっ」
「男が好きって事は、誰でも好(い)いって事だろ。そうなら今、そんな反応しないだろ」
「お前が妙な事をするからだっ」
「冬季ならいいってのか?」

 ぐっ、と口を噤(つぐ)んだ。

コメント

リーリーリー♪

鈴虫の音が聞こえてきて、すっかり秋めいてきたこの頃ですねv
朝夕と過ごしやすくなってきて、夏が秘かに終わっているのだなぁと、時の流れを感じつつ、コメントの返事が遅くなっているc.pです(/_;)
いつもありがとうございますw

■隠しコメントさんへ
包囲網(←え)をかいくぐって読みに来ていただいて、嬉しいです!(*^ ^*)
うぇええええん(><私もこの場でちょっと私事状況を…。
9月に入ってから8時9時までの残業が続いているとです…。
そこで最近気づいたのが、一日の半分は会社にいて、
行き帰りの時間、支度時間、生活時間、睡眠時間を考えると、
自分の時間が普通にないぞ?(←遅い自覚
車の修理と、父の目の手術があったりして、今週は何気に大変でした(←終わってから気付く

いいところで邪魔した一郎♪
光希の頭、髪、
c.pの想像では、ストレートで柔らかく、手触りが良いので、
どうぞ撫でこしてやってください♪(^^
二人の春は遠いですが(←意地悪

はい☆まだまだ昼は暑さが残るこの頃、
お互い体調には注意しつつ、がんばりましょうv(^^

■楓さんへ
ヾ(≧∇≦)タウくんと同等☆ひゃっほ〜い☆
てな事に大喜びしたc.pです♪
光希、はい☆エロっす!基本、Mっす!むっつりっす( ̄ー ̄)+
一郎はNGなのか?冬季はOKなのか?誰だったらいいのか?うはははは♪(←!!
光希も一郎も迷走を始め、ギリギリまでゆく方向なので、楓さんがどこまできてくださるか、ちょっぴり不安だったり(^^;ゞ
神泊村の夜明けはどっちだ!?こっちでいいのか?(←管理人が迷走中!?笑
少しずつ手直しを進め、更新がんばります(^^
密かに、野苺の締切までに読まなきゃと、
読書させてもらってます☆

■chachaさんへ
うひゃあ!Chachaさんのハートをゲット☆o(^▽^)o(笑
うんうん。絶対に冬季、やってましたねw
となれば、子供の時から上達したのかどうかが勝負の分かれ目で。
(と、キャラに優しくない妄想に笑う管理人)

はい☆もやもやの渦に突入です!
続きを早く載せて、早く乗り切りたい!
私もそう思っているのですが、気付けば週一のペース。
どうしたことだ?(←じゃないだろ、ぉい

冬季、ニヤニヤしていますv
それで、格好の付かない状態になってます☆
笑っているけど、大丈夫なのか?君?みたいな?
次回、副題で「冬季、可哀相」をお届け♪
冬季の背後から覗き込んで笑ってやってください(〃▽〃)←こんな管理人でいいのか?

うひゃぁ!

どきどきしちゃった!久々、c.pさんにどきどきさせられちゃった!><
冬季〜〜〜!一郎が来なかったらおまぃ、絶対光希とピーーーガガーー

はっ!規制されちゃった。@@;

二人は一体何を企んでいるのかしら。
<あの時>を再現しようとしたの?それとも、光希のことを何らか試そうとしたのかな??
むーん。もやもやするとです!
c.pさん!><早く、早く続きをば・・・!(いえいえ、c.pさんのペースで構いませんからね^^笑

ぐっと口を噤んだ光希を見て、ほら!冬季がニヤニヤしてる!嬉しそうだぞ!(勝手に妄想中。笑)

あうあ……

エロいぃ……笑
おじさんもうメロメロになりそうです。
光希……ぐふふww(キモッ
結果が出そうで出てない……まったくその通りだ!!
うはぁ……光希は男が好きなのか?
誰でも言い訳ではなく冬季がいいのか?
一郎の耳甘ガミはNGなのか?笑
てかね、
きっと基本エロいんだよ。光希は。
タウと同じ、むっつりなのさ♪←決めつけ(笑
そして、求められれば体が拒めない……
Mっすね。
びしっっと!!
まぁそんなこんなで萌えながら続き待ってます♪

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